自分がなぜこの仕事をしているのか、
なぜ独立開業してまで頑張ろうと思ったのか、
商品を通じてお客さまに何を届けたいのか――
HP等でこれらを丁寧に綴った社長あいさつ文(メッセージ)は、
やはりお客さまの共感を呼びます。
ファン作りには必要不可欠なコンテンツです。
特に、大企業のような知名度が成立していない中小企業や個人商店は、
ここがブランドを決めると言っても過言ではないのですが、
あまり掲載したがらない社長さんも少なくないんですよね。
その理由のほとんどが「恥ずかしいから」。
特に、個人が目立つことがあまり好きでなく、
職人気質な社長さんに多いようです。
「そんなことを書かなくても、商品の良さで勝負できる(すべきだ)!」
とお考えなのかもしれません。
もちろん、商品の質は大切です。
しかし、商品が良ければ良いほど、
なぜそんな商品を生み出すことができるのかという根拠が
あるのとないのとでは、やはりかなり違います。
それが、けっきょくは社長あいさつ文に還ってくるんです。
大企業のように、特に何かを語らなくても
「どんな会社か」という安心感が広く認知されていれば、
あえて伝える必要はないかもしれません。
ただもし、同じような見た目・品質の商品(サービス)があったとして、
大企業のそれと、聞いたことのないような無名の会社のものと、
お客さまはどちらを選ぶでしょうか。
一般的な消費者マインドとしては、やはり大企業を選ぶと思います。
少し大げさに言えば、似たような商品なら、
無名で信用できるかどうか分からない会社のものを
買う理由など何ひとつないのです。
それをくつがえし、売上に繋げるのが、
社長あいさつ文ということですね。
少なくとも、大企業やライバルと同じかそれ以上の勝負の土台に立てる、
「買う理由」「信用」「安心感」を生み出してくれます。
「商品の良さは使ってもらえれば分かる!」という意見もあるでしょう。
確かにそうですが、まず使ってもらえるかどうか、
その土台に乗らなければ話になりませんよね?
だからこそ、やはり社長あいさつ文は大切なんです。
何せ、その商品やサービスに込めた想い、物語は、
あなたにしかないオリジナルなのですから。
だとすると、それが最も手っ取り早い差別化にもなると思いませんか?
「社長あいさつ文なんて必要なの?」と思っておられた社長さんは、
ぜひこれを機会にその価値を見直されてはいかがでしょう。
ただ、せっかくあいさつ文を掲載するのなら、
ありがちな言葉を並べていてはダメ。
それこそ、大企業のマネをしていては意味がないんです。
よくあるのが「アベノミクスの効果が不確定な中、株価も~」
といった世相の話や、「弊社は安心と信頼の~」といった
一般論みたいな話を書いてしまうこと。
もしあなたがお客さまならどうですか?
そんな話を聞きたいですか?
失礼な言い方ですが、そんなことを書かれてもつまらないですし、
あまり読みたいという気持ちにもなりませんよね。
大企業は、ブランドイメージができあがっているぶん、
社長あいさつもあまり尖ったことは書きにくいもの。
どうしても、上記のような差し障りのない内容になりがちです。
私たち中小企業は、お客さまからの信頼を得たいあまり、
つい、大企業のようなもっともらしい無難なことを
書きたくなってしまいますが、それでは逆効果なんです。
社長あいさつ(メッセージ)は、文字通り「メッセージ」。
あなただけの物語を、あなたの言葉で伝えることが大切ですよ。
なかなか客観的にまとめられないという方はこちらをお読みください↓