善意が悪意に変わっていませんか?

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2015年07月14日

これまで多くの社長さんに取材してきましたが、
なぜ独立開業されたのかという理由で特に多いのが
「業界の慣例や古い体質に疑問や義憤を抱いて」というもの。

たとえば「○○業界では△△するのが常識」という考えに対し、

「自分の利益のことばかりで、お客さまを騙しているも同然だ!」
「わたしは、そんなことはしたくない!」
「自分が正しいと信じる、良心に嘘をつかない仕事がしたい!」

といった正義感からくるものです。

そんな社長さんたちは私も大好きですし、
やはり何よりその想いがお客さまに届くのでしょう。

実際に商売もうまくいっている方が多いように思います。

しかし、少しだけ気をつけていただきたいこともあるのです。

こうした社長さんたちは、
ブログやSNSで自らの想いを発信している方も多く
それがブランディングやファン獲得にも繋がっています。

そういった場での発言にはご注意を。

自分の正義や想いを発信しているだけのつもりが、
単なる他社や個人の悪口になっている場合もあるからです。

たとえば、こんな感じ。


ご契約時、○○させようとする会社が多いです。
それは、契約を急がせて、かつ解約させないようにするためで、
お客さまのことなどこれっぽっちも考えていません。


さらに、仮名や伏せ字などにはしつつも、
特定の会社を指定して「口激」していることもあります。


A社はいつもああいうことをします。
まったく、社員教育がなっていないんです。
そんな輩と同業だと思われることが腹立たしいし、
ああいう会社が業界全体の評価を下げているのです。
正直、潰れてしまえばいいのにとさえ感じます。


おっしゃっていることは、たぶん間違っていないと思います。

よほど腹に据えかねた怒りもあったのかもしれません。

「何も知らないお客様が、悪い会社に食い物にされないように」
というお気持ちも、きっとあったことでしょう。

それでも、少し落ち着いて考えてみて欲しいのです。

どれだけ自分の思想や経営理念が正しくても、
自分ではその想いを伝えているだけのつもりでも、
お客様はそう捉えてくれない場合もあります。

「言いたいことは分かるけど、なんだか怖いな、この人」とか、
「熱心なのはいいけれど、なんとなくヤな感じの人だな……」とか。

客観的に読めば、やはりどうしても「悪口」になっているからです。

私も、それが理由でその会社(お店)を利用するのを
控えたことが何度かあります。

理屈ではないんです。

感覚的に「この人、性格悪ぅ~~!!」と感じてしまうんですよ。

人間の心理として、理由はどうあれ「悪口」を聞かされると
普通はイヤな気分になるものです。

逆に、そうした「悪口」を嬉々として読み、
そこに共感するお客さまがいたとしたなら、
それは同じく「悪口大好き」な人である可能性が高いですよ。

よく「お客さまは売り手を写す鏡のようなもの」だと言いますしね。

これからも長くビジネスをやっていくうえで、
どういったお客様と持続的な関係を築いくのが良いのでしょう?

そんなところにも少し意識を配られてみてはいかがでしょうか。

他社さんの批判を書くなという意味ではないんです。

書くにしても少しオブラートに包むとか、
露骨な攻撃性は少し抑えるとか、
感情的にならないとか、表現の方法は工夫できるはずです。

せっかく情熱的に、かつ正しい仕事をなさっているからこそ、
読んでくださるお客さまにいやな印象を与えて誤解を招くのは、
もったいないことだと思いませんか?