物語ライティングが対面取材にこだわる理由

集客ブログライティング
2016年12月08日

まとめサイトの記事流用問題で、ライターのモラルや質が問われています。

ネットで見つけた記事を丸パクリする例は、ずいぶん前からありました。文末を少し変えたものから、順番を変えただけのもの。中でもひどかったのは、大量の情報記事をすべてコピペで堂々とサイトに掲載しているもの。「あれ、どこかで見たような記事だな」と思い、すぐに自分がライター契約している会社に連絡を入れたことがあります。

丸パクリを悪びれない企業

「私が書いた原稿が、そのまま別のサイトで使われているんですけど」と問い合わせてみると、「そうなんです。我々も今日気づいて、あまりにも悪質なので、相手企業に抗議を入れているところなんです」とのこと。すぐにサイトからパクリ情報は削除されましたが、何事もなかったかのように会社そのものはサービスを続けていました。もう10年以上も前のことです。

その丸パクリ企業は、同じ業界から独立して会社を興した人が社長で、前の会社の情報をそのまま無断で使っていたんですね。しかし、「バレなければいいや」というモラルも何もない会社が、そのまま存続するわけがありません。案の定、その後すぐに潰れてしまいました。

当時驚いたのは、「詫びて情報を削除すればそれでいい」という考え。小さな会社ですから、社長がサイトに掲載する原稿を自分でチェックしないわけがない。たとえ記事が外注のライターから上がってきたものだとしても、業界を知っていれば、それがどこにあった記事かすぐに分かります。アップする前になぜストップをかけなかったのか。自ら自社の信用を落とすような行為に開いた口がふさがりませんでした。

取材から書き起こした記事は読者を裏切らない

物語ライティングを興そうと思ったとき、ポリシーのひとつとして決めたことがあります。絶対に譲れない「こだわり」ですね。それは「必ず本人に取材して書く」ということ。対面取材ができない場合でも、必ず電話やスカイプで取材をします。

情報があふれる時代ですから、想像でそれなりの記事を書くこともできるでしょう。でもそんな記事に説得力はありません。読者の心を動かす力などないのです。

取材から書き起こしたオリジナル記事は誰にも真似できないもの。取材相手が発する言葉、醸し出す雰囲気、表情、すべてが記事に反映されるからこそ、その想いが読者に伝わると、私は考えています。だから取材なしで書くことはしない。社長挨拶文だけでなく、商品紹介文やサービス紹介文、お客様や社員の声、コラム記事やニュースレターも取材なしでは書きません。

問題になったまとめサイトは、情報を知りたい読者にとってはもちろん、時間をかけて下調べをしたり、実際に取材をして書いているライターや専門家にとっても迷惑千万!

モラルのないライターがはびこる中、SEO対策のために、安価な原稿料でコンテンツを大量生産させている企業側にも怒りをおぼえます。しかも監修を怠っているとは!

クラウドソーシングは、コネも実績もない駆け出しライターにとってはありがたいシステムで、それを否定する気はありません。しかし、2000字3000字の記事を200円300円で、当たり前のように発注している企業が多いのには驚かされます。そもそも重要なのは内容であり、文字数ではないでしょう。

webにしろ紙媒体にしろ、ひとつの記事を公にするには覚悟が必要です。

公にして大丈夫な記事、世に出して恥ずかしくない記事を書くには労力と時間がかかるということ。質の高い記事を書けるライターは世の中にたくさんいるということ。ライティング業界のことを多くの方に知ってもらうために、自分にできることがもっとあるんじゃないだろうか……と、そんなことを考えさせられた今回の騒動でした。

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