ホームページの社長挨拶文作成 Chat GPTにできること、できないこと

2023年05月19日

ホームページのリニューアルで欠かせないのが、社長の経営理念を伝える「代表挨拶」の文章。でも、いざ自分の想いを文章にしようと思うと、なかなか書けないものですよね。

これをChat GPTで作成するとどうなるのか、社長挨拶文専門のライティング会社代表の大隈がお伝えします。

そもそもChat GPTで挨拶文の作成ができるのか

答えはYes! 文章に入れたいことを伝えれば、そこそこの文章は出来上がります。

以下は、創業16年になる弊社、(株)物語ライティングの挨拶文をChat GPTが書いた例です。そのままの形で読んでいただきたいので、あえて修正は入れていません。

ChatGPT作 物語ライティングの代表挨拶文その1

「株式会社物語ライティング」をご利用いただきありがとうございます。
私たちは、社長挨拶文の専門家として、社長の熱い想いを言葉にするお手伝いをしてきました。社長自身が自分の私的な想いをまとめることが苦手だった。そのため、私が取材し、それを文章にまとめることで、社長の想いを読み手に伝えることができました。
私たちの使命は、社長の想いを取材し、それを読み手の心に響く文章にすることです。最大限に引き出し、それを伝える文章を構築します。
社長の想いを伝えることで、社員やお客様、地域社会とのつながりを深め、企業価値を高めるお手伝いができれば幸いです。
私たちは、社長の想いを受け止め、その想いを言葉にして形にすることで、世の中に良い影響を与えていきます。 

悪くはないですが、普通すぎて読者にスルーされそうな文章ですね。

私がエンドユーザーなら「へぇ~そうなんだ」で終わってしまいそうです。

そこで、上記の文章を物語風に書き換えてもらったところ、こんな風になりました。こちらも同様に修正を入れていないので、ところどころおかしな文章になっています。

ChatGPT作 物語ライティングの代表挨拶文その2

16年前、誰もまだ口にしなかった「ストーリーテリング」という言葉を胸に、私は株式会社物語ライティングを創業しました。
当時、社長自身が抱えていた悩みがありました。
そんな中、私たちの目に留まったのが「社長挨拶文」というジャンルでした。会社の象徴である社長が発する挨拶文には、その会社の想いや理念が込められているはず。それを熱く伝えることができない社長が多くのことを知りました。
そこで、私は社長挨拶文専門の取材執筆を始めました。社長の想いを引き出し、読み手の心に残る文章に仕上げることが私たちの使命です。それを素敵なストーリーに仕上げることで、多くの方々に伝えられるようになりました。
私はこれからも、全国のライターとともに、全国の社長のお役に立ちたいと考えています。 時代は変わり、より多様な価値観が求められるようになってきました。いるのは、人々の心に響くストーリーを生み出すことです。それが、私たちの使命であり、私たちの誇りでもあるのです。

最初の文章よりは読み手の心に残りそうですが、そもそも「物語ライティングはストーリーテリングの会社ではない」「17年以上前からストーリーで伝える重要性は言及されていた」など、真実とは違う内容になっています。

これをブログに書くことで、また違う知識がAIに蓄積されていくのかなぁと思うと、怖いですよね。

代表挨拶文作成でChat GPTにできること・できないこと

ライティング業界にとってChat GPTの出現はかなりの痛手です。

とくに上記のような、「よくある文章、誰が書いても同じような文章」なら、ほんの数分で書いてしまうので、初心者ライターに頼むよりずっといいです。

Chat GPTができるのは、ネット上にアップされている数えきれないほどの代表挨拶文のいいとこ取りをして、その企業に合った内容でまとめること。

実際、上記Chat GPT作物語ライティングの挨拶文の一部には、私自身が創業時に書いた文章が出てきます。

指示出しさえしっかりできれば、誰が読んでも無難な内容の代表挨拶文が何パターンも出来上がる。これはChat GPTが得意とするところですよね。

では、Chat GPTができないこと、Chat GPTに任せてはいけないことは何でしょう。

Chat GPTにできないこと

Chat GPTに適切な文章を作成してもらうには、プロンプトという応答を生成するための文章が必要です。

つまり、思い通りの文章を書いてもらうには、それ相応の情報を伝える必要があるということですね。

物語ライティングでは、代表挨拶文の取材で社長の想いを引き出す質問をします。

「自分で自分のことはよくわからない」と感じている人は多いと思いますが、時間をかけてじっくり想いを引き出すことで、社長自身が「本当に伝えたかったこと」が、じわじわとあぶりだされてきます。

「そうなんです!それを伝えたかったんです」
「取材されているうちに頭の中が整理されてスッキリしました」
「ぼんやりとしていた自分の思いが言語化されて嬉しいです」
「自分ではうまく伝えられなかった想いを、これで社員に伝えることができます!」
「原点回帰ができて、またやる気が出てきました」
「自分では気づかなかった自社の強みを再確認できました」

代表あいさつの取材執筆では、こういった声を多くいただきます。

ベテランライターが大切なところを深掘りして質問するので、「多くの気づき」を感じることができ、満足感が得られるのが「社長挨拶文の取材」なんです。

「相手に深掘りした質問をして、心の奥底に眠る熱い想いを引き出す」

これこそがChat GPTにできないこと。

相手の表情を読みながら、自分でも気づいていない想いを上手に引き出すのは、まだまだAIには難しいようです。

Chat GPTに指示を出すのは自分ですから、自分が伝えたいことはあらかじめ用意しておかなければなりません。深い想いがなければ、それなりの文章になってしまうのは仕方ないことですよね。

私は常々、「取材はカウンセリングに似ている」と思っています。

ですから、取材相手が安心して心の内を話せる環境を作ることができる人こそ、プロのライターと名乗るべきと考えます。

まとめ

今度どんどん進化しいていくAIに文章作成を頼むのは簡単ですが、同じような代表挨拶文が量産され、本当に伝えたいことが伝わるかというと疑問が残ります。

これからはAIを上手に利用して、足りない部分を人間の力で補うようになるでしょう。

ライターは取材力が問われるでしょうし、自社の付加価値、存在価値を伝えるには、社長自身の深い想いも加えないと相手の心を動かす代表挨拶文はできあがりません。

「物語ライティングのベテランライターに取材・執筆をしてほしい」という方は、こちらをお読みください。代表挨拶取材執筆>>

物語ライティングでは、3つのメルマガを無料配信

ワンクリックで登録解除できますので、ぜひお試しください。